令和8年の幕が開きました。謹んで新春のお慶びを申し上げます。
会員各位におかれては、それぞれの期待を胸に新年を迎えられたことと拝察いたします。
昨年は、ガラスの天井を破り憲政史上初の女性首相が誕生し、石破内閣を引き継いで高市内閣が発足しました。決断と前進のもと責任ある積極財政を掲げ、「強い日本を作り、日本の国益を守り、世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻す」として諸施策が推進されています。
現在、世界は196ヵ国に83億人の人口を抱え、増加し続けています。一方で、ICT(情報通信技術)とAI(人工知能)の融合による飛躍的な進展が地球を包み込むように拡がる反面、ウクライナや中東情勢等を背景に国と国、人と人との分断が深まり、地球温暖化の防止等、協調して臨まなければならない喫緊の課題が山積しています。
そうした中、我が国は昭和100年、戦後80年を迎えましたが、少子高齢化に伴う人口減少が予測以上に加速し、生産年齢人口の減少によって多くの産業に重い負担が生じ、労働生産性の悪化とともに国際競争力の低下が著しい状況にあります。空き家の数900万戸が物語るように、祖父母、父母、そして私達の世代が築き上げてきた、かつての輝きが失われつつあり、それを取り戻す真剣な取り組みが求められています。
本会は不動産事業者団体として、こうした現状を直視し、再生の一助となるべく真摯かつ地道に諸事業に取り組む所存です。
それら事業の拠点となる支部事務所については、県下18支部を堅持した上で、持続可能な運営基盤を確立し、次の世代に引き継ぐべく、7つの拠点からなる共同事務所を順次開設します。昨年12月には第Ⅵブロック(県央東・相模南・相模北支部)が皮切りとなりスタートしました。軌道に乗るまで会員各位にはご不便をおかけするかもしれませんが、ご理解をお願い申し上げます。そして、厳正な会計処理と支部役職員の負担軽減のため、会計センターを稼働します。
さらに、今日まで培われてきたICTやAIを、支部ならびに本部の諸事業はもとより、会員各位のさらなる利便性と効率化に向けたツールとして広範囲に活用してまいります。
昭和42年の創立以来、本会は相談事業に取り組んでまいりましたが、現在はチャットボットが加わり、昨年度からは通常相談に加え空き家相談窓口が開設されました。また、会議のオンライン化は常態化し、宅地建物取引士の法定講習や宅地建物取引業者講習、従業者向け等の各セミナーもオンラインを中心として実施されています。加えて、不動産業の電子申請や電子契約が進む中、業務支援システム「ハトサポ」も年を重ねて充実度を増しています。そして、宅地建物取引士資格試験事務は、神奈川県からの厚い信頼のもと12年目を迎えます。
こうして、時代の要請に応えながら諸事業を推進し、来年創立60周年を迎えることとなります。
支部事務所の統合を経て持続可能な事業運営の基盤を次世代に引き継ぎ、社会に貢献する公益法人として諸事業を推進する新たな年です。会員、役員、職員等の皆様の変わらぬご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
近年、私達不動産業界を取り巻く環境は大きく変化しています。人口減少や少子高齢化、不動産流通の高度化、デジタル技術の進展等により業務のあり方そのものが見直されつつあります。さらに、空き家の増加や相続対応といった課題も一層多様化、複雑化しています。このような時代の中で、本会は安心、安全な取引の実現と地域社会への貢献を基本理念に掲げ、着実に事業を推進してきました。特に、宅地建物取引士資格試験の実施協力機関としての取り組みは重要な役割を果たしています。昨年度は、会員ならびに関係各位の協力により、県下20会場で27,759名の申込者を迎え、滞りなく試験を実施することができました。その上で、これまでの実績と信頼が高く評価され、このたび令和7年度より新たに5年間の継続受託が決定しました。今後も公正かつ厳格な試験運営を通じ、業界全体の信頼性向上と人材育成に努めていきます。
また、宅地建物取引士の登録受付や法定講習についても、引き続き適確かつ厳格に対応していきます。法定講習では、従来の集合形式に加えオンライン講習を導入し、受験者の利便性向上と多様な働き方への対応を図ります。こうしたなか、念願であった宅地建物取引士証の硬質カード化については、昨年末実現に至りました。
本会の長年の課題であった持続可能な協会運営の確立についても一定の方向性を見出すことができました。地域に根ざした活動を維持するため、18支部を堅持しつつ、業務の効率化や支部間の連携強化を進め、7つの拠点による支部事務局の共同利用体制を構築します。現在、ブロック協議会を設立し、新拠点の協議を進めています。さらに、本部には会計センターを設置し会計処理の厳正化と支部役員および職員の業務負担軽減を図る態勢を整えています。これらの取り組みは、持続可能な協会運営を次世代へつなぐための基盤づくりとして極めて重要な意味を持つものです。会員各位の理解と協力をいただきながら、着実に実行していきたいと思います。
本年度、研修事業の一層の充実、空き家を含めた各種相談機能の強化、会員事業を支える情報提供の拡充に努めていきます。さらに、行政や関係団体との連携を一層深め、会員各位が安心して業務に取り組める環境づくりを推進していきます。
本年度も会員各位と力を合わせ、本会のさらなる発展に向け、誠心誠意取り組んでまいる所存です。今後とも変わらぬご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。