お知らせ
草間会長 新年のご挨拶 ~困難の先にある希望を見据えて~
明けましておめでとうございます。
皆様におかれては、例年とは違う日常のなか、平穏な日々の訪れを祈るような気持ちで新年を迎えられたことと拝察いたします。
昨年は、新型コロナウイルスに翻弄された一年でした。
一国で発生した感染症は瞬く間に世界全域に蔓延、拡大し、感染者数は7千万人を超え、亡くなられた方も160万人を超えて今なお増え続けており、グローバル社会の危うさの一面を覗かせています。
我が国においても、感染拡大を受けて東京オリンピック・パラリンピックが一年後に延期され、緊急事態宣言が発令されて以降曲折を経て第三波が押し寄せました。大都市圏を中心に勢いは衰えることなく、見えない脅威を前に社会、経済活動の停滞を余儀なくされ、医療に携わる方々の献身的な努力にも関わらず収束の道筋が見通せない状況のもとに年を越すこととなり、国民の疲弊感は日増しに高まっています。
厳しさの中で坂本会長から襷を引き継ぎ、新しい役員体制のもと、第一に会員各位と従業者の方々の命と健康を守るため、感染防止対策ガイドライン神奈川県宅建協会版を策定し協会事業に取り組みましたが、勢いを増すウイルスを前に、感染防止の観点から会議や研修会等少なからず事業の縮小、中止を余儀なくされました。しかしながら、この困難の中で宅地建物取引士資格試験にあたっては、国の対策方針のもとに収容人員が限られ会場確保に腐心する中で、追加試験を含めて会員各位のご協力により滞りなく遂行し、培われてきた結束力をさらに高めて次年度に繋ぐことができました。
一方、こうした状況を背景にデジタル化の波は一気に押し寄せてオンライン会議やテレワークが常態化し、本会においてもWeb会議やWeb研修が定着しはじめています。それとともに、菅内閣の誕生を機に規制、行政改革を進めるべく本年秋を目途にデジタル庁を創設するとしており、それに伴う押印の廃止が想定されデジタル化は加速度的に進むものと思われます。
不動産業界においても、IT重説や契約書の電子化等のデジタル化は近いと思われ、好むと好まざるとに関わらず向き合わなければなりませんが、会員各位が乗り遅れることのないようしっかりサポートしてまいります。
その上で改革に的確に対応し、これのもとに教育、流通、相談等の各事業に真摯に取り組み、事業の効率化、ペーパーレス化等による費用の削減に繋げてまいる所存です。
現在、我が国は少子高齢化、人口減少に伴う空き家問題や財政赤字、温暖化に伴う災害の常態化等の諸課題に直面していますが、それらを覆い隠すように新型コロナウイルスが立ちはだかっています。未曾有の国難にあると言えますが、これをどのように乗り越えるか、歴史に刻まれるであろう分岐点にあります。
本年は、米国の新政権誕生とともに国際情勢の変化が想定され、新型コロナ治療薬の開発が進むものと思われます。そして、一年の時を経て東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。この新しい年に希望を託し、困難を克服し前に進むことができるよう国内外の英知に期待するとともに、社会情勢を見守りながら、国民の財産を預かる公益法人としての責務を果たすべく諸事業に取り組んでまいります。
本年も、会員の皆様のご理解、ご協力をお願い申し上げます。